経済は、私たちの日常生活そのものです。景気の良し悪しには、国内への旅行者の拡大や人気ゲームなどヒット商品の導入のみならず、天候や中東の原油価格、アメリカの株価など、世界の動向も大きく関わってきます。そしてこれらすべてがモノの値段に反映して、モノの売れ行きや私たちの雇用、お財布に直結してきます。逆に、私たちひとりひとりの営みが、日本経済はもとより世界経済も変動させているのです。日本経済をより強靭に多様化して世界とつなぐことは、私たちの日常生活をより豊かにすることです。
GDP600兆円国家へ
イノベーションと規制改革による生産性向上、働き方改革、農林水産物やインフラの輸出促進などにより、国内外の需要を掘り起こし、経済全体のパイを広げ、GDP600兆円をめざします。経済成長と財政健全化の好循環を促し、成長と分配の両立を図ります。
第4次産業革命の推進
国内産業の画期的な競争力向上のため、IoT(インターネットによるモノの連携)やAI(人工知能)の活用による第4次産業革命を生産・販売現場で推進します。ベンチャー企業の最先端技術の産業化や国際標準化、中小企業の特殊技術の有効活用等を進め、関西特許庁の設置を視野に知的財産保護の枠組みを関西にも導入します。
農林水産物の輸出拡大
2020年までに我が国の農林水産物輸出額1兆円を目指します。このため、産地間連携による年間安定供給や規格の統一、輸出相手国の検疫基準の緩和や環境調整コンテナ等船便輸送の促進による流通コストの削減を支援します。
インフラの輸出拡大
我が国の鉄道・土木・発電・水道等の優れたインフラ技術の輸出拡大のため、国際協力銀行(JBIC)や石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)を通じてリスクマネーを供給します。また、相手国の環境・防災等の課題解決に向けて我が国中小企業の汎用技術を奨励し、海外展開を積極支援します。
観光立国の実現
2020年訪日外国人数4000万人をめざし、宿泊施設の収容力拡大や公共施設の多言語化、民泊施設の適正化、入国審査の迅速化等を通じて、インバウンド観光の拡大に備えます。また、国内観光資源の整備や地域の魅力を高める工夫支援も推進します。
中小企業の輸出促進とイノベーション支援
中小企業の輸出における相手国のビジネスリスクや規制、為替リスクなどの非関税障壁への対応支援や、海外向けBtoC通販サイトの活用等による販売力強化支援を充実するとともに、中小企業が行う研究開発等のイノベーション支援も強化します。
雇用者所得向上による消費需要の底上げ
プレミアム・フライデーや働き方改革を通じて仕事と余暇のメリハリを確保するとともに、大企業の潤沢な内部留保の活用による賃上げを通じて、雇用者所得を向上させ、国内消費需要を底上げします。